菊池寛という小説家をご存知の方も多いと思います。
真珠夫人などでも知られていますよね。本名は「きくちひろし」と普通に読みますが、
ペンネームとしては「きくちかん」で通っています。
これは有職(ゆうそく)読みといわれる読み方です。

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真珠夫人
菊池 寛
文藝春秋 2002-08

貞操問答 無憂華夫人 藤十郎の恋・恩讐の彼方に 金色夜叉 春の雪

by G-Tools , 2007/03/19

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菊池寛を「きくちかん」と音読みにすることを有職読みといいます。

有職(ゆうそく)という言葉は、有識(ゆうしき)の転じた言葉として知られています。
有識者、なんて言葉をニュース番組なんかでよく聞きますよね。
つまり、その道に明るい人や秀でた人のことを表すときに使われます。

米倉涼子の主演で話題をさらったドラマ「黒革の手帖」の原作者は松本清張ですが、
この作家の本名も「まつもときよはる」と読みますが、
ペンネームとしては「まつもとせいちょう」で通っています。

有職読みで菊池寛(きくちかん)というわけです。
菊池寛は寡黙な人であったらしく、そのペンネームをもじって「口利(くちき)かん」と
ジョークにされていたようです。「きくちかん」から「くちきかん」・・・(笑)

このジョークは正に倒語ですね。

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