しゃらくさいの語源由来を解説致します。

しゃらくさいの語源には、香木の伽羅が関係しています。
ラップ調のお笑いで一世を風靡しているオリエンタルラジオ・・・彼らの持ちネタに「しゃらくせぇ〜!」がありますよね(笑)

しゃらくさいという言葉には、生意気だ、こしゃくだといった意味が込められています。
面白い言葉ですが、一体どんな語源があるのでしょうか?

その昔、遊里で働く遊女たちは伽羅のいい香りを焚き込めていました。伽羅というのは香木の一種で、別名を沈香ともいいます。

伽羅の香伽羅の香
宮尾 登美子

一絃の琴 東福門院和子の涙 天涯の花 鬼龍院花子の生涯 天璋院篤姫〈下〉

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クイズ!日本語王に「しゃらくさい」は登場するでしょうか(笑)

伽羅は数ある香木の中でも「真」の香と定められていて、優れて良いものを褒めるときにも「伽羅」という言葉が使われました。例えば、本妻のことを「伽羅のお方」と表現してみたり、「伽羅の仏に箔を置く」と言ったりもしました。これは、伽羅の木で作った仏に金箔を塗って外見も良くするということで、良いものをさらに良くするという意味がありました。

つまり、伽羅は良い意味で使われる言葉だったわけですね。

遊里の話に戻りますと、伽羅の香りが焚き込められた所へ野暮な客がやって来て、客のジャコウの匂いが混ざり、香りがブレンドされてしまいました・・・。これをからかって伽羅っぽい匂いという意味で、伽羅臭いと表現したのです。
そしてこの伽羅臭いが訛って「しゃらくさい」になったと云われています。つまり、しゃらくさいは野暮なことを意味していたのです。

オリエンタルラジオの藤森くんが野暮なことを言うと、中田くんが「しゃらくせぇ〜!」ってアッパーパンチを喰らわせますよね。殴られている藤森くん、本当に伽羅臭いのかもしれません(笑)

伽羅はその生木や古木を地中で腐敗させて作られます。
最高級の香りとして珍重されていますが、伽羅の別名である「沈香」を使った面白い言葉があります。

沈香も焚かず屁もひらず・・・優れたこともしないが、別に害にもならない、平々凡々なことのたとえに使われます。

伽羅は梵語で黒を意味します。
伽羅色とは、黒に近い濃い茶色を指します。お料理の名前に伽羅煮というのがありますが、伽羅煮とは醤油煮のことをいいます。蕗の伽羅煮のことを伽羅蕗いいます。きゃらぶきはお茶漬けなんかに合いますよね。

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