番茶というのは、遅い時期に摘み残しの葉を整理して茶にしたものです。
硬い葉で作るお茶で、品質が劣ります。

ですから、元々の意味では「晩(遅い)+茶」なのです。

つまり、「晩茶」にしてしまうと正体がバレてしまう(笑)ということのようです。

お茶の素性が分からないようカムフラージュするために、「番」という字を当てたようです。

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by G-Tools , 2008/06/22

だとすると、一番茶にとってはいい迷惑ですよね。
一番茶といえば、良質のお茶のことですから。

「番」という漢字には、”粗末な、普段の、いつも通りの”といった意味があります。

京都のよそゆきの料理を京料理といいますが、家庭内で食べる料理のことをおばんざいと言いますよね。
おばんざいは、漢字に直すと「お番菜」になります。
日常食べている、普段着の食事という意味です。

安物の傘を番傘、なんて言ったりもしますよね。

お茶の発音「チャ」についてですが、中国音の「チャ」をそのまま使っています。

番茶は品質の劣る茶の、摘み残しの葉で作った下等な茶のことですが、この番茶という言葉を
使ったことわざがあります。

番茶も出花(でばな)・・・番茶でも入れたては美味しいことから、器量の良くない娘でも、
年頃になるといくらか綺麗に見えることのたとえで使われます。

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  • 英語で緑茶は green tea、紅茶は black tea と翻訳されます。