おせっかいの語源由来を解説させて頂きます。

タレントの杉田かおるさんが離婚されましたね。
セレブ婚と騒がれながら、1年も持たずに結婚生活にピリオドを打ちました。
離婚理由は何・・・!?とマスコミは色々な事を書いていますが、本当におせっかいですよね(笑)
その人にしか分からない事がたくさんあるはずです。

photo
気になる日本語の気になる語源
杉本 つとむ
東京書籍 2006-12

みんなで国語辞典!―これも、日本語 かなり役立つ日本語ドリル―問題な日本語番外 日本人のしきたり―正月行事、豆まき、大安吉日、厄年…に込められた知恵と心 白川静さんに学ぶ 漢字は楽しい 日本古典への誘い100選〈1〉

by G-Tools , 2007/03/17

この「おせっかい」は漢字で「お節介」と書きますが、
以前にもご紹介した「夫婦」と同じで当て字なんです。
そのルーツは、すり鉢にこびり付いた物を掻き落とす道具にありました。

その道具の名前は切匙(せっかい)です。
すり鉢の溝にこびり付いてしまった食材をこそげ落とすのは大変な作業ですよね(笑)
よく「へら」が使われますが、切匙(せっかい)という便利な道具があるのです。
飯杓子を縦に半折したような形のもので、女房詞では「うぐいす」と呼ばれます。
女房詞については以前の記事にも書きましたが、昔の宮中の女官が使っていた言葉です。

すり鉢の溝のような細かいところまで行き届くところから、世話を焼く意味に変化して
いった言葉なんです。面白いですね。

本日放送予定の「あるある大事典」では胡麻がテーマらしいですが、
「ゴマをする」なんて言葉もありますよね。
上司に上手く取り入ろうとする部下・・・八方美人的であまりいい気がしませんが、
ゴマすりは日常茶飯事、どこの会社でも見られることではないでしょうか。
すり鉢で胡麻をすっていると分かりますが、あちこちにへばり付きますよね(笑)

それこそ、切匙(せっかい)の出番になるわけですが、このあっちにもこっちにもへばり付いて
いる様がゴマすり人間の様子とよく似ていませんか?
言葉のルーツとは本当に面白いものです(笑)

さらに、ごまかしという言葉も胡麻に由来します。
歴史をたどって文化文政年間、江戸には胡麻胴乱(ごまどうらん)というお菓子がありました。
小麦粉に胡麻を混ぜて焼き膨らましたもので、中は空になっていたのだそうです。
そこから、外見だけ良くて内容の伴わないものを胡麻胴乱と称しました。見掛け倒しのことですね。

胡麻胴乱というお菓子にはあまり胡麻が入っていなかったのですが、胡麻菓子という名で
通っていました。そこから、だまして人目をまぎらかすことを指すようになったというわけです(笑)

ちょっと余談になりますが、商売をやっている家では「すり鉢」とは言わないんです・・・。
「当り鉢」と言います。商いをやっていく上で「する」という言葉を忌み嫌った結果なんですね。
「するめ」のことも「あたりめ」と言います(笑)

おせっかいが料理道具にルーツを持つ言葉だったとは・・・!ほんと、面白いですね。

<日本語の資格>

日本語関連の資格には、日本語教育能力検定試験、、 日本漢字能力検定
日本語文章能力検定、日本実戦話力検定などがあります。

日本語教師の通信講座が語学で有名なアルクからリリースされています。

  • 家庭料理の通信講座

  • おせっかいの語源は切匙にありました。語源や由来に関する記事をその他多数、ご紹介!