6月のジューンブライドもそうですが、秋も結婚式シーズンですよね。
今年も全国各地で新しいカップルが誕生いたしました。
婚礼の献杯に三三九度というのがあります。
三三九度―日本的契約の民俗誌 神崎 宣武 岩波書店 2001-10 by G-Tools |
「三三(さんさん)」という言葉には三を吉数として、三の重なるめでたい数。という意味が
あります。日本料理の向う付けで供されるお刺身なんかも、なぜか3切れだったりします。
三は縁起がいいと古くから信じられてきたようです。
姓名判断でも3は吉数、生年月日から割り出される命数でも3は吉数です。
プロ野球に目を向けてみても、ミスター長嶋茂雄さんの永久欠番は3ですし、西武ライオンズで
全盛期の頃の清原選手も3番でした。各球団の背番号3はスター選手が付けています。
めでたい3が重なる三三九度は、九献(くこん)とも言います。
さらにその九献(くこん)から、このブログでもお馴染みの女房詞が生まれています。
く文字・・・九献(くこん)からできた女房詞ですが、お酒を意味します。
酒といえば、以前の記事でもご紹介しましたが、酒の倒語は「ぱいいち」です。
三三九度から分かりましたが、酒には「く文字」という女房詞も存在していたんですね。
本当に「○○文字」という女房詞は多いですね。
この他にも、髪の毛は「かもじ」、にんにくは「にもじ」、恥ずかしいは「はもじ」等々があります。
恥ずかしいことを「はもじ」なんていう風に表現するんですね。
ちょっと婉曲的ではありますが、何とはなしにニュアンスが伝わってくるような気がします。
「はもじ」をさらに丁寧にした言い方が、御は文字(おはもじ)、あるいは
御は文字様(おはもじさま)なんです。
おはもじさま・・・なんと奥ゆかしい言葉でしょうか。
「三」という数字の不思議さを改めて感じました。
こちらからもTBさせていただきます。