言葉の語源を辿っていくと、日本の歴史に行き当たることがよくあります。
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漢字では手薬煉ひくと書きます。
昔の武士が手のひらに薬煉(くすね)を塗ることを意味しました。「薬煉」とは松脂を油で煮て
練ったもので、弓弦(ゆみづる)や糸を強くするために用いていました。
薬煉は粘着力が強く、弓を射る際には左手にも塗られていたようです。
矢を射たときの衝撃で、弓が左の手のひらから飛び出さないようにするためです。
こういったことから、薬煉(くすね)を引いて準備万端整え、機会を待つことを意味するように
なったのです。
手ぐすねを引いて待つということは、弓を射る態勢が十分に整っている様を表しているんですね。
それにしても、ただでさえネバネバしている松脂を油で煮て、さらに練るとは・・・(笑)
木工用ボンドどころではないですね、これはもう、瞬間接着剤のアロンアルファを超えるほどの
粘着力を発揮するのかもしれません(笑)
今の時期、手ぐすねを引いて待つのはお年玉といったところでしょうか(笑)
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