さしがねは歌舞伎の世界に端を発するんです・・・。
歌舞伎関連では、今までにも見得を切るなどの言葉を紹介してきましたが、日本の歴史と密接につながっている芸能には多くの言葉が今に残されています。
歌舞伎の解剖図鑑 (イラストで小粋に読み解く歌舞伎ことはじめ)
誰のさしがね? のさしがねは差金と書きます。
歌舞伎の小道具のひとつで、見物人に見えぬよう、陰から蝶や鳥を操る黒塗りの細い竹ざおの
ことなんです。背後から黒衣が巧みに操るアレです(笑)
いかにも、本当に蝶が舞い、鳥が飛んでいるように見えますよね。
ここから転じて、陰から人をそそのかし操ることを意味するようになりました。
このブログは言葉のブログで、今までにもたくさんの言葉をご紹介してきましたが、さしがねと
いう言葉には、フィクサーや張本人とどこか似たようなニュアンスが感じられます。
さしがね、歌舞伎の差金に由来する言葉だったんですね。