昔の美しい日本語に、首尾をするという言葉があります。
首尾をするとは、男女が逢うチャンスを作ることを意味します。
昔の恋愛は今と違い、様々な関門があったようです。

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愛されてお金持ちになる魔法の言葉
佐藤 富雄
三笠書房 2006-10

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by G-Tools , 2007/01/19

お互いに惹かれ合っていても、逢うことが許されず・・・なんていうことも珍しくありませんでした。そんなとき、「私がちゃんと首尾してあげるから大丈夫」なんてことを言って、若い恋人同士の逢引きを手助けしてくれる人がいました。

首尾をする、なんだか興味深い言葉ですよね。

首尾一貫なんて言葉がありますが、物事の始めから終わりまで終始一貫してという意味です。首尾をするという表現には、始めから終わりまでちゃんと世話してあげるから安心して、といったニュアンスが感じられます。

恋愛の言葉からも分かりますが、昔の若い男女は熱かったんですね。
添い遂げられない運命を悲観して心中するなんていうこともよくあったようです。それに比べたら今の世の中はすっかり様子が違います。心中なんていったら、生活苦から一家心中なんてことはありますが、若い男女の心中なんて聞かなくなりました。

晩婚化が進み、結婚しない人が増えているようです。
いかず後家なんていう言葉がありますが、あまりいい響きではありませんよね。

昔の首尾をする役割を担っていた人は、今でいえば結婚カウンセラーということになるでしょうか。既に好き合っている人同士を結び付けるのが、首尾をするという本来の意味ですが、現在では見知らぬ男女同士をなんとか結婚まで発展するように首尾をする(笑)のがカウンセラーさんの役目のようです。

結婚情報サービスを提供する会社も巷にたくさんありますよね。
このブログの記事でもご紹介しましたが、結婚紹介人数ナンバーワンを誇るのがノッツェです。Nozze はイタリア語で結婚式を意味する言葉でしたよね。

江戸の蔵前付近、隅田川の西岸に「首尾の松」という、水面に枝が垂れた古い松の木がありました。その昔、若い男女が逢引きをした場所として今に語り継がれています。

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