ベニヤ板の語源を解説致します。

建築資材にベニヤ板ってありますよね。
言葉のブログを運営していると気になるのが、このベニヤという言葉(笑)

ベニヤという言葉は英語なんです。

英語のスペルでいうと、veneer 。
合板用の薄板のことですが、他にも、見せかけや虚飾といった意味があります。
例えば「うわべだけの教養」を翻訳すると、a veneer of culture となります。

建築資材のベニヤは確かに薄っぺらい板ですから、なんとなく想像のつく翻訳ですよね。

ベニヤ板は丸太を薄く剥いで、縦方向と横方向に交互に重ね合わせて強度を持たせます。
それぞれの各層を接着剤でつなぎ合わせて完成するわけですが、接着剤が私たちの健康に
弊害をもたらす可能性があるかもしれないと思うと、ちょっと複雑ですよね。

英語で合板やベニヤ板のことを plywood と表現することもあります。
ply には、層やひだといった意味があります。

日本の住宅事情も、随分様変わりしました。
釘や接着剤を使わないで、木と木を巧みに繋ぎ合わせて建物が造られた時代もあったのです。
住宅の欧米化も進み、木造建築自体が減る傾向にあります。
建物に通気性があって、心地よい生活ができた昔の日本は「柱の文化」と言われています。
その一方で、密室が連なる欧米の建物は「壁の文化」と表現されます。

日本の気候風土を考え合わせると、通気性に富んだ昔の建物がいいに決まっています。

ホルムアルデヒドなどによる室内の環境汚染は深刻な問題です。
子供のアレルギー問題も大きな波紋を呼んでいますよね。
ベニヤは簡単で便利ですが、大切なものを失わないように留意する必要がありそうですね。

  • 2級建築士の資格取得 1級建築士への序章です。