ケレンという建築用語があります。
塗装工事の際に、事前に下地の付着物を削り取ったりサビを落としたりする必要がありますよね。塗装前にゴミを取る掃除をケレンすると表現します。
知って得する不動産英語―米日不動産用語解説付き 白川 弘美 by G-Tools |
英語のクリーンが訛って、いつしかケレンになったわけです。
このブログでも再三に渡って取り上げている転訛ですね。レモネードがラムネに転訛したお話も
面白かったですが、こちらの建築用語もなかなかのものですよね(笑)
英語の発音は聞き間違えやすいものです。
今とは違って英語教育もままならない昔なら、様々な聞き間違いが発生してもおかしくないですよね。
幼稚園、あるいは保育園の時代からネイティブスピーカーを通じて英語を学んでいる現代。
時代背景を考え合わせると、今後は言葉の転訛も少なくなるのでしょうか。
鉄サビや古いペンキをそぎ落とすケレンは、見ていて気持ちのいい作業だったのでしょうね。
文明開化の明治時代、欧米の職人たちによるクリーンな手さばきに感嘆した日本人の姿が
目に浮かびます(笑)クリーン、クリーン!という言葉を聞き間違えてケレン・・・なんとも
微笑ましいお話ではないでしょうか。