仲人とは結婚の仲立ちをする人のことをいいますが、
「なこうど」とは面白い発音ですよね。
仲人(なこうど)は「ナカビト」の音便変化した形で、ウ音便ということになります。

「早く」が「早う」に変化したりするのと同じ範疇に入ります。
”早くしなさい”よりも、”早うしろ”の方がなんとなく言い易いですよね(笑)

4072242195結納・結婚 仲人のマナーとあいさつ
塩田 丸男
主婦の友社 1998-10

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仲人と同じく、ウ音便にカテゴライズされるのが若人(わこうど)です。
若人という言葉は、ワカビトが音便変化したものです。
昨今では、若人の言葉の乱れがマスコミなどで指摘されています。
時代と共に言葉は変遷してゆくもの、という考え方もありますが、一方では昔から使われている
美しい日本語を学ぶ必要性もあるような気がします。

若者言葉の代表例が顔文字ですよね。
言葉ではなく記号でお互いの意思を伝え合う・・・パソコンや携帯電話の普及により、
新しい形のコミュニケーションが成立しています。
携帯でメールするときに感じるんですが、顔文字は単なる記号を超えた便利なツールのような気も
致します。デジタル化された言葉だけでは伝えきれない思いが、顔文字に乗って届けられます。
行間の微妙なニュアンスというか、言外の思いというか・・・そんな人間臭い部分が伝わるような気が
するのです。顔文字には、暗黙知の領域を広げる便利さが秘められています。

ウ音便の話に戻りますが、狩人(かりゅうど)などもウ音便の一つだと思われます。
カリビトからカリウドになり、現代ではカリュウドと発音するようになりました。

最近の結婚式を見ていると、媒酌人を立てないスタイルが多いように思われます。
お見合い結婚よりも、恋愛結婚が主流になってきていることとも関連があるのかもしれません。
仲間内で気軽に催されるレストランウェディングなどでは、ほとんど仲人の方をお見受けし
ません。これも大きな時代の変化ですね。

仲人の歴史は古く、様々な言葉が残されています。

例えば、仲人口(なこうどぐち)。
仲人口とは仲人が縁談を取りまとめるために、程好く取り成して言う言葉を意味します。
平たく言ってしまえば、当てにならぬことを表現するときに使われます。
英語に翻訳すれば、say all sorts of nice things about a person となります。

仲人は宵の口、なんていうのも有名な慣用句です。
結婚における仲人の仕事は、式の夜の宵に終わるもの。
早く引き揚げるが良いという意味になります。仲人は宵の口・・・なるほどですね。

仲人騒ぎ。
これは夫婦喧嘩のことですが、仲人の仲裁を要するほどの激化した(笑)夫婦喧嘩のことを意味します。
夫婦喧嘩をして、即離婚だ!はいかにも現代的ですが、昔は夫婦喧嘩にも仲人が割って入っていたん
ですね。第三者の目から見れば、夫婦喧嘩も客観的に見えてきます。頼もしいご意見番、といったところ
でしょうか。

狩人のような目で異性を追い掛ける若人に、ハラハラドキドキの仲人さん(笑)

仲人は英語で、 go-between , matchmaker と表現されます。
act as go-between ・・・仲人をする

仲人は今後も生き残っていくのでしょうか?それとも、ネット世代の結婚が新たな流れを作って
いくのでしょうか。

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