花屋で働く人たちの技術向上を目的に、1981年に定められました。
超ビギナーのためのフラワーアレンジ基礎レッスン―ひとりでも学べる、やさしいやさしい花あしらいの教科書 神保 豊 by G-Tools |
新郎新婦の門出を祝う披露宴会場・・・花嫁が持つブーケや各テーブルに置かれた
花飾りには、フラワー装飾技能士の卓越した技術が垣間見えます。
フラワー装飾技能士は種類の違う花を巧みに組み合わせ、花による会場の演出効果を高めます。
花の飾り付けにおいて最も大切なポイントは、茎の中にある水を通す「管」なんだそうです。
はさみではなく、専用のナイフを使って「管」をつぶさないように切ります。
さらに、花が水を吸い上げやすいように斜めに切ります。斜めに切ると切り口の面積が大きく
なりますよね。花を思いやる細やかな配慮が必要なんです。
そういえば、料理においても同じようなコツがあります(笑)
こんにゃくの煮込み料理を作るときなんかに、こんにゃくを包丁ではなく手でちぎりますよね。
手でちぎることによって、こんにゃくの断面積を大きくしているわけです。
面積が大きくなれば、それだけ味も染み込みやすくなるということですね。
フラワー装飾技能士の仕事で大切なのは、できるだけお客様のイメージに添うことです。
ウェディングブーケを注文する花嫁さんの依頼には、雑誌の写真を切り抜いて
「これと同じような花飾りを作ってほしい」という注文が多いと聞きます。
これがなかなかフラワー装飾技能士泣かせ・・・なんです(笑)
雑誌に掲載されているものには、高額な花を惜しげもなく使っているケースが多くあります。
予算オーバーは必至なわけですが、ここからがフラワー装飾技能士の腕の見せ所です。
例えばアマリリスの花であれば、代用できる花はないかと考えます。
そうすると、高価なアマリリスにとてもよく似ているお手頃価格のテッポウユリの存在に
行き当たります。花を美しく飾るという芸術的センスが求められるのはもちろんのことですが、
限られた予算の中でどれだけお客様の要望に応えられるか、いわゆるマネージメントのチカラも
問われるのが、フラワー装飾技能士という仕事です。