GNP営業とは、生命保険業界独特のセールス手法を表す業界用語です。

GNP営業とは GNP営業の意味 生命保険会社 セールス 義理、人情、プレゼントの頭文字をとってGNP営業と呼ばれています。

親族や知人に保険を販売したらすぐに辞めてしまう。
そんな保険のセールスレディを私自身、数多く知っています。生命保険会社の思う壺、と言ってしまえばそれまでのことですが、これは業界全体の抱える大きな問題ではないでしょうか。

ファイナンシャルプランナーの資格取得

大抵の保険外交員は入社後の2年間を育成期間といって、保険販売の現場で腕を磨きます。
育成期間の間は、トレーニングリーダー(主任クラス)の元で組織の一員として働きます。
この間だけは、保険の契約が結べなくても最低の給与は保証されます。
しかし、2年後からは契約を自力で取る力がなかったら、辞職せざるを得なくなる・・・
そんなシステムになっているようです。

最初の2年間、実際には2年も経たない内に辞める人がほとんどです。
入社後の数ヶ月間で、親類や知人から契約を取り尽くしてしまい、あとはもう見込み客がいなくなって
しまって・・・辞職に追い込まれます。

保険会社にしてみれば、痛くも痒くもないどころか・・・
安い人件費で保険契約が数件成立するわけですから、願ったり叶ったりなのかもしれませんね。
ちょっと悲しい気もしますが。

日本一になった田舎の保険営業マン
林 直樹

日本一になった田舎の保険営業マン
これを話せば社長は動く!  いまから始める法人への生保営業 法人保険で実現する究極の税金対策 (黄金律新書) 「営業の仕事」についてきれいごと抜きでお話しします: 「売るテクニック」よりも大事なこと (単行本) 日経プレミア 保険外交員も実は知らない生保の話 (日経プレミアシリーズ) おかげさまで、ご紹介で営業しています。
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もっとも、地道にコツコツと営業努力をしていれば、親類や知人に頼らずとも保険契約は
結べます。いや、本来そうあるべきなのです。
しかしながら、実際には飛び込み営業に尻込みしてしまったり、与えられた職域活動も十分に
出来ないまま、ただただ親類や知人を当てにしてしまう。そんな人が多いようです。

義理、人情、プレゼントに代表される「なじみ活動」を疎かにしていては契約は上がらない。
そんな風潮の中で、相性占いやアメ玉で見込み客の気持ちをつなぎとめようとします。
営業職員の自腹でお見合いイベントにお誘いしたり、ビジネスセミナーのチケットを購入したり
もします。正に涙ぐましい努力です。

そんな旧来型のGNP営業と対比されるのが、外資系生命保険会社に見られる提案型営業です。

金融知識の豊富な若手男性職員を雇って、契約数を伸ばしてきています。
人間関係を重視するGNP営業に対して、提案型営業では金融知識に重点を置き、その情報の
共有にフォーカスしています。なんだかよく分からないけど契約した、というのがGNP営業による
今までの保険契約ではなかったでしょうか。

これからは、よく理解して契約締結したいものですね。

ネット社会の到来で、GNP営業の限界が見えてきたとも言われています。
端的に言って、これは喜ばしいことではないでしょうか。
情報がオープンになり、社会の末端にまで色々なことが行き渡るようになりました。
保険締結時に外交員から手渡される保険約款。あれほど複雑で分かりにくい手引きはないですよね。

保険の契約で分からないことがあったら、「分かりやすい自分の言葉」でネット検索ができます。
これは従来には出来なかったことです。大きな進歩だと思います。
人間関係はもちろん大切です。しかし、そういうしがらみには関係なく、自分の良識と判断で
生命保険には加入したいものですね。

GNP営業が死語になることを祈りつつ(笑)