お世話になった方へのはなむけの言葉をどうしようか?
簡潔で短いスピーチ。毎度のことながら、頭を悩ませている人も多いのではないでしょうか。
そんな方におすすめの本があります。
話力総合研究所の所長であり、話し方に関する多くの著書がある有名な方です。
<スピーチ成功のポイント>
敬語や言葉遣いのポイントが解説されています。
立場別の言葉遣いも紹介されていて、とても分かりやすい便利な内容。
間違えやすい言葉遣いもばっちりマスターできます。
結婚披露宴での忌み言葉は覚えておいた方が良いでしょうね。
「スタートを”切る”」は忌み言葉です。
この場合は、「出発する」と言い直した方が結婚披露宴でのスピーチとしては成功です。
「”益々”美しく」は結婚披露宴会場においてはタブー。重ね言葉と言われます。
重ね言葉は再婚を暗示させるので良くないとされます。
この場合は、「見るたびに美しく」と表現します。
結婚退職予定の新婦へ贈るはなむけの言葉として、「お仕事を”離れられて”」と言ってしまいがちですが、「離れる」は忌み言葉です。
この場合は、「家庭に入られて」とスマートに言い回しましょう。
「去年」という表現にも、「去る」が暗示されます。
正しい表現方法は「昨年」となります。
正しい言葉遣いを学ぶ余地はたくさんありそうですね。
持ち時間はどのぐらいなのか、自分の前後のスピーチはどのような内容になりそうなのか、
年号や日付、人の名前や会社名、データとして例示する数字などの情報はインプットしておく必要があります。
スピーチは手短に。
やっぱりこれが大原則です。
文字数にすれば、300字程度が良いとされます。
さらに、話の内容は起承転結の4部構成にすることが肝要です。
ダラダラととりとめもない話をするのではなく、きちんと全体のスピーチをまとめあげる必要があります。
起承転結の4部構成の他にも、序破急の3部構成にする方法もあります。
制限時間の中で印象深いスピーチにするためには、消去法の考え方が重要です。
あれもこれもと盛り込むのではなく、どれか一つに絞り込んで、そのテーマを具体的に
掘り下げていく方法が賢明です。具体的なエピソードは、聞き手の印象度が格段に違います。
話の内容とは全く関係がありませんが、やはり人は見た目から入ります。
背筋を伸ばし、心持ち腹筋に力を入れる。これがスピーチの基本姿勢となります。
臍下(せいか)の一点に意識を集中させる・・・
そんなことを聞いたことがあります。
臍下とは文字通り、おへその下です。
おへその下って言われてもピンときませんが、そこがミソなのかもしれません。
臍下の一点に心を静めていく・・・そうすると、不思議と力みが消えて自然体になれます。
目線は会場の中央あたりを基点にし、列席者全体の顔に目を向けるように話すのが理想です。
マイクを使う場合は、口から握りこぶし一つ分ぐらい空けた位置にマイクの先端を持ってきます。
近づけすぎると、声が割れてしまうので要注意です。
小さなメモ書きを持っていれば、そこに目を落としましょう。
もう一度落着きを取り戻して、スピーチに戻ることができるかもしれません。
それを通り越してパニック状態に陥ったときは、
「感激のあまり(悲しみのあまり)言葉が出て参りません」などと言って、一気に結びの言葉へ
つないでいくのが良いのではないでしょうか。
日頃からお世話になっているあの方へ、心からはなむけの言葉を贈りたいですね。