記念日反応は命日反応とも言われ、故人の亡くなった日が近づいてくると、気分が落ち込んでしまうという心の現象を指します。
介護問題は多岐に渡りますが、グリーフケアの占める割合も大きいのではないでしょうか。
一言で言ってしまえば簡単ですが、その内実には複雑なものがあると思われます。
日本には四季というものがあります。
四季の移り変わりを、肌で敏感に感じ取るのが我々日本人の特徴です。
尼崎のJR脱線事故は4月25日でした・・・。
毎年、4月25日が近づいてくると思い出したくもない悲しい出来事が頭をもたげてくる。
これも記念日反応のひとつなんだろうと思います。
結婚記念日が近づいてくると、亡くなった妻や夫のことを思い出す。
命日になると、行き別れた身内のことを思い出す。
香りは記憶と結び付いていると言います。
香水の匂いで別れた異性のことを想い出す・・・よくあることですよね。
日本の四季にも、嗅覚を刺激するような独特の香りが感じられるのではないでしょうか。
葬儀社などでもグリーフケアへの取り組みが始まっているようです。
日本のしきたりの中には法事や法要があります。
三回忌の集まり、なんてよく聞きますよね。
親類縁者が故人の命日に集まって、思い出話に花を咲かせる・・・
こういった集まりは、自然とグリーフケアにもつながっていたとされます。
ところが最近では、法事や法要も形骸化してきて簡単に済まされるようになってきました。
人と会って話をする。
ただそれだけのことで、記念日反応を和らげることができたのかもしれません。
高齢”化”社会を通り越して、既に高齢社会に突入している日本。
介護問題がクローズアップされる中で、記念日反応やグリーフケアのことにも関心を持ち続けていきたいなと思いました。
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