奈良に「おんぱら祭」と呼ばれる夏祭りがあります。

おんぱら祭の名前の由来は、「お祓い」という言葉にあります。知らず知らずの内に身に付いてしまった上半期の罪や穢れを祓い清めるお祓いの神事に因みます。

onpara 長い歴史の中で、言葉が訛って今に伝えられる。

お祓い→おんぱら という言葉の変遷が見られます。

全国各地の神社において催される夏越(なごし)の祓(はらえ)。茅の輪くぐりの神事は、日本人には馴染み深いのではないでしょうか。

蒸し暑い日本の夏は、もうそれだけで、何かを追い払いたい気分になります(笑) もう何もかもイヤになる、そんな感じでしょうか。古代の日本人も、何かにすがる気持ちでお祓いの神事を始めたのかもしれません。

建築用語のケレンなども、英語の clean から転訛しています。

言葉の訛りは方言だけではないんですね。

時空を超えて言葉が変化していきます。空間が離れていることによって言葉が訛る。時間の経過によって言葉が訛る。どちらもそれぞれ、日本語に深みを与えていきます。言葉って興味深いですね。

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